相談事例Q&A

非営利型一般社団法人のみなし寄付金の適用

[平成27年6月1日現在法令等]

Q. 質問

 今回の公益法人改革関連三法により、現行の公益法人から非営利型一般社団法人に移行した場合にはみなし寄付金は適用にならないと聞いていますが、収益事業から公益事業に資金を移動させることができますか。

A. 回答

 これまで収益事業から公益事業へ資金を移動した場合にはみなし寄付金として処理できました。非営利型一般社団法人へ移行後は資金の移動はできますが、これまでのメリットであるみなし寄付金の適用はありません。 なお、平成20年12月1日から施行された公益法人の種類及び概要は次のとおりです。 1 特例民法法人(特例社団法人及び特例財団法人) (1)これまでの公益法人を指す。 (2)平成20年12月1日から平成25年11月30日までの5年間で次に述べる法人への移行手続(認定又は認可)が必要。 (3)上記期間で手続きをしなかった場合は解散したものとみなされる。 (4)課税関係は従来と同じ(みなし寄付金適用あり) 2 公益社団法人及び公益財団法人 (1)登記により一般社団法人及び一般財団法人として設立 (2)公益等認定委員会の認定により公益社団法人及び公益財団法人となる。 (3)公益目的事業は非課税(23業種) (4)収益事業に対して課税 (5)みなし寄付金あり(収益事業から公益目的事業のために支出したと認められる場合には全額損金算入可能) (6)税率23.9%(800万円までは19%) (7)特定公益増進法人となり寄付金の優遇対象となる。 3 一般社団法人及び一般財団法人 非営利型 (1)登記により一般社団法人及び一般財団法人として設立 (2)非営利性が徹底されている法人 (3)剰余金の分配を行わないこと及び解散時の残余財産を国等に帰属させることを定款で定めていること。 (4)収益事業課税 (5)みなし寄付金適用なし (6)税率23.9%(800万円までは19%) その他=普通法人 (1)登記により一般社団法人及び一般財団法人として設立 (2)課税関係は普通法人と同様で全所得課税 (3)みなし寄付金適用なし (4)税率23.9%(800万までは19%) ※税率19%に関して、平成27年度税制改正により、平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に終了する事業年度については税率が15%となっています。

参考条文等

法人税法 第37条第4項、第5項、第66条第1項、第2項 20年改正法附則 第10条


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