役員給与と認定賞与 〔税研より〕
[平成27年4月1日現在法令等]
Q. 質問
役員給与については、(1)定期同額の給与(つまり、従前の役員報酬)と、(2)事前確定届出給与(従前の役員賞与)とがありますが、いわゆる認定賞与といわれるものとの関係は、どのようになるのでしょうか。従前から社長に対する利子のように毎月同額の経済的利益を与えている場合には、これを報酬として損金の額に算入し、臨時的な利益の供与はいわゆる認定賞与とされていました。法人税基本通達においては、経済的な利益について例示を掲げており、同基本通達9-2-9においては、その処理について定めています。これらの基本的な考え方を含めて解説して下さい。
A. 回答
法人税法第34条においては、通常の報酬を「定期同額給与」とし、毎月100万円というように定められていることを前提としていますが、これだけでなく、家賃が低廉である場合のように、それが給与と認定される場合においても、それは「定期同額給与」として損金算入が認められることになります。
これに対して、従前の役員賞与については極めて厳格に、事前確定届出給与に限定するものとし、それが事前に確定していることを要し、かつ、その確定額について事前届出をし、その上、その確定額相当額を支給した場合に限って損金算入を認めることとしています。したがって、役員に対する資産の低廉譲渡のように、その差額が臨時的給与と認められる場合には、それは事前に確定していないので損金算入は認められません。
【解説】「税研」Vol.23‐No,5(138号)2008.3 51~52頁 参照
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