相談事例Q&A

子会社を合併した場合の役員退職積立金の処理 〔税研より〕

[平成27年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 当社は、今回、子会社のうち2社を合併することとしました。この場合に、両子会社とも社長は親会社たる当社の社長が兼務をしております。  両社とも、役員退職積立金を設定しておりますが、被合併法人の役員のうち退職した者に退職金を支給することは当然ですが、合併法人たる親会社の役員となる者については、退職金を支払わず、勤続年数を引き継ぐこととしています。この場合の退職積立金は、どのように処理すべきことになりますか。  なお、社長は、被合併法人を退職することになりますので、退職金を支給することになりますが、これは損金算入できることになりますか。

A. 回答

 合併の場合において、被合併法人の役員に対しては、最近の状況では、退職金は、その合併時に支払われているようです。ただ、中小企業、なかんずく親子会社等の場合には、勤務期間の引継ぎが行われています。  適格合併を前提として、役員退職積立金の引継ぎは認められると解されます。もちろん、この積立金は、税法上、自己否認されているので、利益積立金額として取り扱われることになります。  以上によると、被合併法人の役員で合併法人の役員となった者の勤務期間の通算が認められるかどうかの問題となり、税務上、これを否認する理由はないことになります。なお、社長に退職金を支払った場合には認められるものと解する。 【解説】「税研」Vol.24‐No,1(140号)2008.7 58~59頁 参照

参考条文等

法人税法 第2条18号 法人税法施行令 第9条 法人税法 第34条 法人税法施行令 第70条


相談事例Q&A TOPへ

法人税一覧へ

<税務相談室>

共催:日本税理士会連合会、公益財団法人日本税務研究センター
支援:全国税理士共栄会

<相談事例登載>

ホームページ運営:公益財団法人日本税務研究センター
ホームページ支援:日本税理士共済会

ページトップへ

この商品を削除します。よろしいですか?