相談事例Q&A

デリバティブ取引(金利スワップ)

[平成28年10月1日現在法令等]

Q. 質問

 当社は、金利スワップ取引を行っています。法人税法上の取り扱いを教えて下さい。

A. 回答

 金利スワップは、金融機関や企業などで金利変動リスクを回避(ヘッジ)する手段の一つとして、同一通貨間で異なる種類の金利を取引の当事者間で交換(スワップ)するもので、固定金利と変動金利の交換が一般的取引のようですが、法人税法上はデリバティブ取引に該当し、次のような取り扱いとなります。 (1)デリバティブ取引の差金等決済を行ったことによる損益は、当該事業年度の損金の額又は益金の額に算入し、同時に当該取引に係る委託手数料等も損金の額に算入します。 (2)期末において未決済のデリバティブ取引に係る利益相当額又は損失相当額についても、期末時点で決済を行ったものとみなし、その事業年度の益金の額又は損金の額に算入します。この場合、利益相当額又は損失相当額は、当該事業年度終了日における取引所の最終価格等で決済したこととして計算される差金の額となります。また、期末に計上された利益相当額又は損失相当額は、翌期首において戻入れ処理を行います。 (3)なお、ヘッジ会計を利用している場合の繰延ヘッジ利益又は損失については、法人税法上別途規定されていますのでご留意ください。

参考条文等

法人税法 第61条の5、第61条の6 法人税法施行令 第120条 法人税法施行規則 第27条の7第3項


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