相談事例Q&A

グループ法人税制 譲渡損益調整資産に係る譲渡損益の繰延処理および損益実現処理

[平成29年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 100%出資子会社が親会社へ、譲渡損益調整資産を譲渡した場合の譲渡益の繰延べについて。譲渡益を繰延べたまま子会社が解散した場合、当該繰延譲渡益はどのような取扱いとなりますか。なお、連結納税は選択していません。

A. 回答

 戻入れることになると考えます。グループ法人税制は、連結納税制度とは異なりあくまでも単体課税ですが、100%グループ内の法人間の取引等について、強制適用されることはご存知の通りです。  さてこの場合、譲渡損益調整資産に係る譲渡損益の繰延処理をされた内部取引は、譲渡損益の実現事由が生じたときは、戻入れ、すなわち譲渡損益額を実現させることとなります。なお、この実現事由には、完全支配関係の消滅が含まれます。  残余財産が確定し、法人が消滅した場合にも、完全支配関係を有しなくなったものとして、繰延処理をしていた譲渡損益を計上することになります。なお、その場合の「完全支配関係を有しないこととなった日」は、「残余財産の確定の日の翌日」になると考えられます。

参考条文等

法人税法 第61条の13第1項、第3項


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