相談事例Q&A

居住者の国外支払い給与の課税

[平成27年4月1日現在法令等]

Q. 質問

 従業員が国外子会社の指導のため6ヶ月間、国外の子会社に出向することとなりました。国内の親会社からの給与と国外子会社からの給与の支給を受けた場合、その課税関係はどうなりますか。国外子会社で課税を受けていた場合の税務処理はどのように行えばよいでしょうか。

A. 回答

 国内に住所を有し又は現在まで引き続き1年以上居所を有している者は、居住者に該当します。また、国外の仕事に従事するため国外に居住する事となった者が、その地での在留期間が契約等によりあらかじめ1年未満であることが明らかな場合には、税務上は引き続き国内に住所を有する者として取り扱われます。  この従業員の場合、国外における勤務期間が6ヶ月と、あらかじめ1年未満であることが明らかであるため、国外の子会社に出向していた期間も引き続き日本に住所を有する者として取り扱われます。 したがって、従業員の国内源泉所得及び国外源泉所得の全てについて、居住者として課税されることとなりますので、国内の親会社からの給与と、国外子会社からの給与をあわせて確定申告する必要があります。  国外子会社からの給与について、相手国からも課税を受け所得税を納付している場合は、確定申告で外国税額控除を適用することとなります。

参考条文等

所得税法 第2条第1項第3号、第95条、第120条 所得税法施行令 第15条第1項第1号、第221条 所得税基本通達 3-3


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