相談事例Q&A

留守宅に支払う海外勤務役員の報酬の源泉徴収の要否 

[平成28年7月1日現在法令等]

Q. 質問

 内国法人である当社の取締役はニューヨーク支店長として3年間、現地において常勤することになりましたが、取締役に支払う報酬について所得税の源泉徴収は必要ですか。  また、その報酬の一部を国内の留守宅に支払った場合、所得税の源泉徴収は必要ですか。

A. 回答

 非居住者の国外での勤務に基づく給与等を支払う場合、その給与等は国外源泉所得になりますが、内国法人の役員については、たとえその勤務が国外で行われた場合であっても、国内において行われた勤務とされ、内国法人の役員の立場として得る役員報酬や賞与は国内源泉所得となり所得税の源泉徴収は必要です。  しかしながら、ご質問の場合、役員としての肩書を有していても、その者が現地において内国法人の使用人として常時勤務しているとのことですので、報酬や賞与は国外源泉所得となり、国内の留守宅に支払った報酬も含め所得税の源泉徴収を要しないことになります。

参考条文等

所得税法 第161条第1項第12号イ 所得税法施行令 第285条第1項第1号 所得税基本通達 161―42


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