相談事例Q&A

代償分割

[平成28年10月1日現在法令等]

Q. 質問

 再婚し、先妻との間に子のある被相続人の遺産である不動産を、後妻が全て相続します。この場合に、先妻の子に対しては相続分相当額を遺産分割ではなく、後妻固有名義の不動産の交付で当てたいと考えています。  税務上の取扱いはどうなりますか。

A. 回答

 いわゆる代償分割だと考えられますので、後妻の方には相続税と譲渡所得税が課され、先妻の子には相続税が課されます。  代償分割は通常代償財産を金銭で行うことが多く、この場合には、譲渡所得税の問題は生じません。しかし、代償財産が土地や株式のような譲渡所得を生じうる財産の場合、すなわち含み益がある財産については、その含み益は実現段階で課税対象となるため、その履行の時における時価によりその資産を譲渡したとして、譲渡所得税が課されます。  同時に、相続税の課税価格は、後妻は相続より取得した財産の価額から交付した代償財産の価額を控除した金額となり、先妻の子は交付を受けた代償財産の価額となります。

参考条文等

相続税法基本通達 11の2-9、11の2-10 所得税法基本通達 33-1の5、38-7


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